体幹とは?

こんにちは!

ストレングス&コンディショニングコーチの 川﨑 章広 です!

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 (2012年8月、ロンドン五輪にて、BIG BENから。)

今日は、『体幹』 について、お話しします。

少し専門的、理論的なことにもなりますが、予めご了承ください。


そもそも『体幹』 って、なんだと思いますか?


『身体』 の 『幹』 と書くぐらいだから、

四肢を除いた、『胴体』 のことをいうのかな?

また、『骨盤』 周りかな?

『腹筋』 や 『背筋』 をメインで指すのかな?

などなど、世間では色々な捕らえ方がされていると感じます。



誤解を招かないように、まず始めに、

『体幹』 が特に大事だから、今回書いているわけではありません。

身体に関すること、全てが必要で大切なことです。

このご時勢、様々な言葉が独り歩きしてしまっているので、

私自身の解釈をシェアしたく、今回書きました。



また、

『体幹』を含む、全てが、『要素』 であり、
(食事、睡眠、水分補給、S&Cトレーニング、姿勢、呼吸法など)

その結果が、あなたの 『身体』 ということ は、

肝に銘じて頂きたいです☆



さて、私の持論ではありますが、

『体幹』 の定義 は、

① L-Spine (腰椎) の Control & Stability (安定性)

② T-Spine (胸椎) の Control & Mobility (可動性)


③ Rib-cage (肋骨)の Alignment (正しいポジション)

④ Sternum (胸骨) の Alignment (正しいポジション)


を踏まえて考えています。


L-Spine (腰椎) がしっかり Stabilize (安定)されているといこと。

これは、ただ、レジスタンストレーニングをする時に、

ベルトをしたような感覚ではなく、

L-Spine (腰椎)がちょっとした動きに合わせて、

コントロールして脊柱を Stabilize (安定)させるという考え方です。



バレエで言うならば、

ピルエットの状態で、

胸を開き、肋骨をしっかり落とさずに開いて保てているか、

骨盤が後傾したり、前傾したりせずに、

真っ直ぐに骨盤(目安は仙骨)が立たせる事が出来るか、

このような局面で、

L-Spine (腰椎) がしっかり Stabilize (安定)されているといこと

が大切になってきます。




また、デットリフト(DL)やレッグプレス(LP)、スクワット(SQ)などでも

上記で話していることが充分起こっていると思いますし、

DLやLP、SQでも充分に体幹が鍛えられると思います。


ただ、注目していただきたいことは、

それらのエクササイズはどの Plane (面)で動いているかということです。


上記のような種目の場合、L-Spine はどのようになっているでしょうか?


上昇局面、股関節伸展。腰椎は?胸椎は?

下降局面、股関節屈曲。腰椎は?胸椎は?

つまり、DLやLP、SQは、Anterior(前)とPosterior(後)の

Sagital Plane(矢状面)での動きということです。


では、体幹は、Lateral (横)の動きは無いんでしょうか?

また、Rotational & Diagonal (回旋、斜め方向)の動き

無いのでしょうか?

Handstand walking
(Handstand Walking)

『体幹』、『コア』 トレーニングを謳っている方に聞けば、

結構曖昧だと思います。


むしろそこまで考えずに、

『体幹』 や 『コア』 と口にしている指導者の方、多いかと思います。



【ここまでのまとめ】

デットリフトやレッグプレス、スクワットなどでも

体幹はもちろん鍛えられます。

ただ、だからと言って、

体幹トレーニングをしない方はどうなのでしょうか。

SQ、DL、プレスなどは、

Hip Flex&Extension (股関節屈曲伸展)の動きのみ、

L-Spine (腰椎)が Sagital plane (矢状面)で見たときに、

Anterior (前)と Posterior (後)だけの

Stabilizer (固定筋、安定筋)は鍛えられるが、

Rotational & Diagonal (回旋、斜め方向)の動きはありません。

そこで、Gray CookさんのFMSのテストの一つでもある

Rotary Stabilityなどの体幹のトレーニングも必要となると思います。

実際に、私自身、米国の短大でアメフトをサポートしている時、

スクワットで 200 ~ 280 kg 以上挙げれるアスリート達が、

Rotary Stability エクササイズでは、

バランスが取れずに苦戦していたのを覚えています。




つまり、『体幹』 とは、

これらの動きを鍛えることで、

腰椎周りで微小なコントロールが可能になり、

それによって脊椎、腰椎周りの傷害リスクを抑えることが出来る。

また、腰椎だけでなく、

腰椎を介する関節(胸椎や股関節)のモビリティを向上させたり、

上半身と下半身のコーディネーション、連動する動き、

筋発揮の能力やパフォーマンスの向上、

筋やパワー発揮などにも大きく関与してくるもの、

と考えます。




動作に対して、全ての基本面、

Sagital plane、Transverse plane、Frontal plane

また、Diagonal の動きを取り入れることにより、

本来呼ばれている 『体幹』 へ

構造的かつ効率的にアプローチ出来るのではないでしょうか?




また、

③ Rib-cage (肋骨)の Alignment (正しいポジション)

④ Sternum (胸骨) の Alignment (正しいポジション)


についてですが、

多くの筋肉の起始、停止を理解することによって、

何処から始まり、何処で終わるのか、を理解しているかによって、

身体への構造的アプローチも変わってくるかと強く思います。



例えば、

普段の生活や習慣、姿勢によって、

腰方形筋、腸骨筋、大腰筋、小腰筋、

腹直筋、外&内腹斜筋、腹横筋、多裂筋などなど、

これらの筋肉の過緊張や弱化などの身体の構造を把握。

その上で、

ストレングスが先なのか、コンディショニングが先なのが、

両方とも、一緒に入れていくべきなのか、

様々なことが考えられると思います。


その時の筋の状態、

身体&メンタルのコンディションによって、

今すべきことを考えるということの重要性。





さらに、『Joint-by-Joint Theory』 の理解を深めることにより、

身体への構造的なアプローチの幅が広がります☆

Joint-By-Joint-Approach-by-Michael-Boyle-.png
(Joint-By-Joint-Approach by Michael Boyle)

胸椎 = Mobility (可動性)
腰椎 = Stability (安定性)



Joint — Primary Need

Ankle - mobile
Knee - stable
Hip - mobile
Lumber spine - stable
Thoracic spine - mobile
Cervical spine (C3 - C7) - stable
Atlas (C1 )and Axis (C2) - mobile
Scapula - stable
Gleno-humeral - mobile
Elbow - stable
Wrist - mobile



身体の動きを見て行く上でとても大切なこと、

『movement-based approach』 だけではなく、

『joint-by-joint approach』


『動き主体のアプローチ』 だけではなく、

『関節、関節へのアプローチ』 です。


関節の動きや身体の動きを表現する時によく使われる、

『MOBILITY』 『STABILITY』 です。


その意味とは、また違いとはなんでしょうか?

Functional Movement Systems からの定義、
(FMS from Gray Cook, MSPT, OCS, CSCS)

Mobility is the combination of muscle flexibility and joint range of motion;
and a body segment's freedom of movement.


Stability is maintenance of posture and control during fundamental movement.



それではまず、 『MOBILITY』 です。

Mobile が、『動き』、『可動性』を示し、

筋の柔軟性と関節の可動域のコンビネーション

また、身体の節の自由な動き、

ということになります。



次に、『Stability』 、

Stable が、『安定』、『変動のない』 を示し、

基本動作時の姿勢維持や動きのコントロール

ということになります。



また、下記に参考文献を加えさせていただきましたが、

まとめを簡単に記すとするならば。


関節それぞれに、『Stable』 と 『Mobile』 の役目があります。

ただ、その関節にあった動きを行わなければ、

他の関節がその動きを補おうとするということです。


そうすることにより、様々な障害も起こりえるということ、が記載されています。


Lose ankle mobility, get knee pain.
(足関節の可動性を失えば、膝が痛む。)

Lose hip mobility, get low back pain.
(股関節の可動性を失えば、腰が痛くなる。)

Lose thoracic mobility, get neck and shoulder pain, or low back pain.
(胸椎の可動性を失えば、頚や肩、または腰に痛みが出る。)

Looking at the body on a joint-by-joint basis beginning with the ankle.
(Joint-by-joint理論を用いて身体を見る時に、足関節(足首)から見ることは、基本である。)




私が考えるものを、一つ例に挙げて、

『股関節』 と 『腰椎』 で見てみましょう。


もし、股関節本来のMobileを失って、

腰椎が補うことし始めたら、どうなるでしょうか?




つまり、

股関節 → Mobile に制限 → Stable 気味になる。

腰椎 → Stable から Mobile 気味へ → 股関節の動きを補う。



このようなことから、

腰椎ヘルニア、すべり症、また、SI(仙腸関節)の圧迫、などを誘発するのではないでしょうか?


また、さらにFMS で Deep Squat のテストを行うときに、

足関節(足首)が硬く、完璧な可動域で Full bottom Squat が出来ないのをしばしばみませんか?


これは、足首が固く動き制限していることにより、膝関節を介して、

股関節まで動きを制限します。


つまり、足関節のROM(可動域)を広げることにより、

綺麗な Deep Squat も行えるようになるのです。



『movement-based approach』 だけではなく、

『joint-by-joint approach』 、で見ていくことにより、


もしくは、両方をしっかり、把握して取り入れることにより、

一つまた上のトレーニングの指導、痛みの追求が出来るのではないでしょうか。



本当に、もっともっと多くの人を幸せにして行くために。

日々、精進していきます!




【参考文献】
Gray Cook, MSPT, OCS, CSCS, The Joint-By-Joint Approach by Michael Boyle from the Functional Movement Screen

Jacqueline Crockford, MS, CSCS, Improve Your Stability and Mobility with These Functional Exercises through ACE on August 27, 2014

Naoki Kawamoto, S&Cつれづれ:S&Cコーチ河森直紀のブログ #248 【月刊トレーニング・ジャーナル記事転載③】体幹トレーニング

Callaghan JP, McGill SM. Intervertebral disc herniation: studies on a porcine model exposed to highly repetitive flexion/extension motion with compressive force. Clin Biomech (Bristol, Avon). 2001;16(1):28-37.



Enjoy your life,

Akihiro Kawasaki


"Where there is a will, there is THE way!!"




Profile

Aki

Author:Aki
こんにちは、川﨑章広(かわさきあきひろ・通称AKI)です。

詳しいプロフィールはこちら

ストレングストレーニングをより効果的に行なう為のコンディショニングトレーニングの重要性もしっかり伝えることの出来る、ストレングス&コンディショニング(S&C)コーチを目指すべく、本拠地NYで取得したヤムナ®ボディローリングの資格も持った、S&Cコーチです。

日本でパーソナルトレーナーとして活動後、単身アメリカへ留学。
アスレチックトレーニング、理学療法やストレングストレーニングを勉強している道中、ニューヨーク発祥のボールをつかったストレッチやローリング法「ヤムナボディーローリング」(YBR)と出会う。
アラバマ大学バーミングハム校(UAB)エクササイズサイエンス学科卒業。

身に付けた技術を武器に米国国内のアスリート、プロフィジーク&フィットネスモデルやプロバレエダンサーを中心に活動してます。

また、一時帰国中は日本国内のラグビーチーム、プロシューター、プロキックボクサー、芸能、シンガー(歌手)、モデルやバレエダンサーをも指導しながら、マッサージ、治療院やクリニックなどでのセミナー、講習会を指導者対象に行ってフィットネス業界、トレーナーの育成も積極的に行っている。

更に、『日本の健康寿命を延ばす』ために、自身のトレーニングも続け、新たな自重トレーニングの考案&プログラム作成にも日々力を注いでいる。

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